仕事を知る|薬剤師・学生
履歴書の書き方の基本
就職活動で最初に相手の手元に届くのが、履歴書などの応募書類です。医療や介護の分野をめざす学生に向けて、書き方の基本と、気持ちが伝わる書類にするための考え方をまとめます。

履歴書とはどんな書類か
履歴書は、自分の学歴や職歴、資格などを定まった形式でまとめ、応募先に提出する書類です。ウィキペディア日本語版の「履歴書」の項目では、多くの企業が応募の際に履歴書の提出を求めている一方で、独自の書類(エントリーシートなど)に同等の内容を記入させる企業もあり、必ずしも履歴書が必要とは限らないことが説明されています。
医療機関や介護施設、薬局などでも、応募の方法はさまざまです。市販の用紙に手書きで書くよう求められる場合もあれば、指定の様式や電子的な提出を求められる場合もあります。まずは応募先の案内をよく読み、求められている形式に合わせることが基本です。
よく設けられている欄
履歴書の様式は一つではありませんが、同じ項目では、一般的な記載事項として学歴や職歴、資格、自己アピールや希望などの欄が挙げられています。医療や介護の分野をめざす学生の場合、主に次のような欄を書くことになるでしょう。
| 欄 | 書くときの考え方 |
|---|---|
| 学歴 | 学校名や学部・学科を省略せず、正式な名称で書きます。いつ入学・卒業したか(見込みを含む)を順に並べます。 |
| 職歴 | 学生の場合は「なし」とするのが一般的です。アルバイトの扱いは応募先の案内に従います。 |
| 免許・資格 | 取得したものを正式な名称で書きます。国家試験を受ける予定の場合は、その旨を書く欄の使い方を応募先の案内で確かめます。 |
| 志望動機 | なぜその分野、その職場を選んだのかを、自分の経験と結びつけて書きます。 |
| 自己PR | 学んできたことや取り組んできたことから、仕事に生かせる点を具体的に書きます。 |
| 本人希望欄 | 勤務に関して必要な事情がある場合に簡潔に書きます。特になければ、応募先の指定に従います。 |
志望動機を誠実に書く
履歴書の中で、もっとも自分らしさが表れるのが志望動機の欄です。ここでよくあるのが、どこにでも当てはまるような立派な言葉を並べてしまうことです。「人の役に立ちたい」「地域医療に貢献したい」という思いそのものは大切ですが、それだけでは読む人に自分の姿が伝わりません。
伝わる志望動機にするには、自分の経験を出発点にすることです。実習でどんな場面に出会い、何を感じたのか。なぜその職種を選び、なぜその職場で働きたいと思ったのか。見学や説明会で印象に残ったことは何か。具体的な出来事と、そこから考えたことを結びつけると、自分にしか書けない文章になります。
また、応募先のことをよく調べたうえで書くことも大切です。その職場がどのような役割を担っているのかを理解していることは、読む人にとって、あなたが本気で考えている証になります。ただし、調べた内容を並べるだけでは意味がありません。あくまで「自分はそこで何をしたいのか」を中心に書きましょう。
自己PRの考え方
自己PRでは、特別な実績を無理に探す必要はありません。講義や実習に向き合ってきた姿勢、部活動やアルバイトで続けてきたこと、仲間と協力して何かをやり遂げた経験など、日々の積み重ねの中にも、仕事に生かせる力は必ずあります。
医療や介護の仕事では、正確さ、根気強さ、相手の話をよく聞く力、チームで協力する力などが大切にされます。自分の経験の中から、こうした力が表れている場面を一つ選び、具体的に書いてみましょう。「〇〇な性格です」と言い切るよりも、その性格がわかる出来事を書くほうが説得力が増します。
医療・介護の分野ならではの視点
医療や介護の職場は、人の命や暮らしにかかわる仕事の場です。そのため、書類の内容だけでなく、書類そのものの丁寧さも、あなたの仕事ぶりを想像させる材料として読まれることがあります。記入漏れがないか、読み手にとって読みやすいかといった点に気を配ることは、正確さが求められる医療や介護の仕事への姿勢を示すことにもつながります。
ありがちなミス
- 学校名や資格名を略して書いてしまう。
- 誤字や脱字がある。特に応募先の名称の書き間違いは避けたいものです。
- 複数の応募先で同じ志望動機を使い回し、応募先の名前だけを変えている。
- 書類全体で日付や記載内容に食い違いがある。
- 写真や押印など、応募先から求められているものが欠けている。
手書きの場合は、読みやすい丁寧な字で書くことを心がけましょう。書き損じたときの訂正の方法についても、応募先の考え方がある場合があるため、迷ったら新しい用紙に書き直すのが無難です。
提出する前に
書き終えたら、時間をおいてから読み直すと、書いたときには気づかなかった誤りや、伝わりにくい表現に気づくことができます。可能であれば、大学のキャリア支援の窓口の担当者や、先生、先輩などに読んでもらうのもよい方法です。自分では当たり前だと思っていることが、読む人には伝わっていないこともあります。
提出した書類は、面接でその内容について質問されることがよくあります。控えをとっておき、面接の前に読み返して、書いたことを自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。就職活動全体の流れは薬学生のための就職活動の基礎で紹介しています。日本の就職活動の特徴については、ウィキペディア日本語版の「就職活動」の項目も参考になります。